主観で語る「肉親を失った人に対するタブー集」その2
【そっとしておいて】


目次

肉親を失った人に対するタブー集その2
【そっとしておいて】

人は誰しもいつかは肉親を失うものです。
遺族の悲しみや落胆は当事者しか分からないものです。
 
 
私は2015年12月15日に父を亡くしましたが、
亡くして初めて人の痛みが少しは分かるようになりました。
これから誰でも訪れるであろうその時に
周りの人はどのようにすれば良いのかを主観だけで綴ります。
 
 
本当に主観だけで語りますが、
主観無くして本気の気持ちは語れませんのでご了承ください。

そっとしておくのが一番の優しさ

私は普段のfacebookなどへの投稿では、
「お腹が痛い(から励まして)」
「(調べるのが面倒だから)教えてください」
いわゆる「かまってちゃん」「くれくれ星人」で
自己表現していません。
 
 
SNSは、たとえ見る人を限定していても
多くの人にその投稿を見られていると意識しなければなりません。
 
 
かまって欲しければそのように表現しますし、
そっとしておいて欲しい時には投稿を控えます。
 
 
肉親を失うと、気持ちの整理や実務的なことで
頭の中がいっぱいいっぱいになってしまいます。
 
 
とはいえ、社会生活を送っていますので
周りの方々にご迷惑がかからないように
父が亡くなったお知らせを何人かにお知らせしなければなりません。
 
 
このタイミングでお知らせする方は、
・仕事上、どうしてもお知らせしなければ迷惑がかかる人
・親友(話を聞いて欲しい気持ちがいっぱい)
・お世話になっている親戚
ごく限られた人です。
 
 
お知らせした方から、共通の友達に連絡が回ります。
私が逆の立場でも、「◯◯さんのお父さんがお亡くなりになったそうだよ。」と
連絡網を回すことでしょう。
 
 
そこからどのように動くか。
玉串料(仏教徒なら香典)の手配は?
お花を贈る?
など、お葬式に関することでは、
その人との人間関係を考慮して動きます。
 
 
もし、SNS上で知り得た情報であれば、
それはSNS上で交流をしたいということです。
 
 
それが個別にメールやLINEでお知らせされたのであれば、
個別にお返事が欲しいという意図です。
 
 
共通の友達から知らせを受けたのであれば、
「直接何かアクションをおこしてもらいたい」の意図はありません。
 
 
どこからか経由で知らせを聞いたのであれば、
遺族が「今すぐにあなたの声が聞きたい」の意図はないのです。
 
 
ところが、直接連絡をしていない方から
ガンガンと「お悔やみ申し上げます」とLINEやメールがきます。
 
 
私のことを親しいと思ってくださっているのでしょう。
ありがたいことです。
お気持ちはしっかりと受け止めました。
 
 
大切なお客様からの連絡もありますので、
スマホの電源は入れっぱなしで長野から大阪に移動しています。
 
 
何も知らないお客様からのご連絡は、
感情等が入らないので、何も思いませんし、
淡々と営業日のご案内の変更をお伝えするだけで済みます。
 
 
「凹むわ〜!」と思ったのが
お説教かよ?
それがたった今、肉親を失った人に対する文章かよ?
と思える文面でのお悔やみ文。
 
 
「いつまでもあると思うな親と金」
「親の葬式をして初めて大人」
「私の時は…」
ご自身の気持ちが先走りすぎて、
私の気持ちを慮ることなく
ガンガンと文章を綴る人もチラホラありました。
 
 
ぶっちゃけて言いますと、
「そんなあなただから直接連絡したくなかったんだよ!」ということです。

偲び草2

人は複雑かつ多数の方々との関わり合いの中で生きています。
ご縁のある方の全員に、大至急肉親の不幸をお知らせする義理も義務もありません。
 
 
喜ばしいニュースであれば、
すぐにお祭り騒ぎをして、
喜びを分かち合いたい気持ちになります。
 
 
身内の不幸ですので、
自分の気持ちと向き合いながら、
色々と想いを馳せ、
現実と向き合う静かな時間が必要です。
 
 
くれぐれも、
「どなたかのお身内が亡くなった」と聞き及んでも、
すぐにその人にメールやLINEなどで
個別にお悔やみを述べるのは避けた方が賢明です
 
 
ましてや、上から目線で遺族の頭をぶん殴るような文章は厳禁です。
「な〜にが『親の葬式をしてやっと立派な大人』だよ!うるせえ!」と思われるだけです。
 
 
連絡網的に私の父が亡くなった報せを聞いても、
そっとしておいてくれた方の優しさが
本当にありがたかったです
 
 
おめでたいことは大騒ぎ
不幸なことはそっとしておく
一般的な人と人とのお付き合いはこうでなくては、と強く感じました。
 
 
「自分が逆の立場だったら」と考えることの大切さを学んだ2ヶ月でした。

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