ストレスが長期間続くと、
緊張や興奮の神経
つまり交感神経が上がりっぱなしの
状態が続きます。
うつ病や自律神経失調症は、
交感神経（緊張・興奮）ばかりが働き、
副交感神経（休息・回復）が働かないことも
発症のひとつの要因です。
仕事でもスポーツでも、
休憩を取らずに
バリバリとがむしゃらにやれば
良い結果が出るのでしょうか？
1970年「モーレツ」という言葉が流行って
社会全体がモーレツに働いていました。
高度成長真っ只中の日本で、
今につながる世の中を作ってくれた世代です。
当時は、日本中に夢があふれていました。
「頑張って働けば
今より豊かな生活ができる」
夢があればモーレツに働いても
報酬（夢の実現）があります。
目標が達成できれば
ホッとできて
副交感神経も働けます。
現代の日本では、
高度成長期ほど、
夢がなくなっているのかもしれません。
「頑張ればこうなる」という
ビジョンがなければ、
人は行動できません。
家電製品が暮らしを豊かにしてくれました。
交通手段も格段に良くなりました。
食べたいものはいつでも食べられます。
便利な世の中になりましたが、
1970年代同様に
通勤ラッシュはありますし、
営業職のノルマが減るわけでもありません。
年功序列制度が崩れて、
即戦力にならない社員を抱えている
余裕が、会社にもなくなっています。
この余裕のなさが
一人一人の余裕をも
無くしていると言っても良いでしょう。
どんなに自律神経のバランスを整えるのに
いい行動をとったとしても、
心に不安や恐怖、
悩みや苛立ちなど、
大きな精神的ストレスを抱えていると
その効果は半減してしまいます。
～中略～
実は、もっとも体によいのは、
適度なストレスと余裕を同時に併せ持つことなのです。
「24時間戦えますか？ 」のCMソングに乗っかって
本当に実行したら
体に不調をきたし
パフォーマンスが発揮できなくなることは
このシリーズを読んでくだされば
ご理解頂けると思います。
公道で法定速度を超過して
車を走らせても
到着時間にさほど差はありません。
がむしゃらに営業電話をかけまくっても、
「買って！」の意識が強いと
成約になる前に門前払いされるでしょう。
「この子のために一生懸命」と子育てしても、
ゆとりがないとイライラママでしか
ありません。
「お先にどうぞ」
「おかげさま」
「人は人。私は私。」
「ありがとう」
「笑顔（ニッコリ）」
心にも体にも
余裕やゆとりを持つ方法を
積極的に取ることに気付いた時、
会社の成績も心身の健康も
上がっていく世の中になることでしょう。
参考文献
なぜ、「これ」は健康にいいのか？
小林弘幸（順天堂大学医学部教授）著
サンマーク出版
| なぜ、「これ」は健康にいいのか？ | |
 |
小林弘幸
サンマーク出版 2011-04-21 |
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